難儀な葬儀、地域施設でOK

 庄原市高野町下門田の下高自治振興センターが、12月から地域の葬儀場としても使われる。24日、祭壇を設けるなどした会場が住民に披露された。下高自治振興区が市などから約180万円の補助を受けて準備した。自治振興センターを葬儀場として使うのは同市内では初。

 旧下高野山小の施設を受け継ぐ同センターでは、葬儀ホールとして元体育館を活用する。75人が参列できる。親族の控室は元図書室、元家庭科室でお茶や食事を用意できる。利用料は振興区民1万円、その他2万円(冬季は別に燃料費実費)。葬儀は民間業者が取り仕切る。

 同センターは3月まで市教委管轄の公民館で、社会教育法で葬儀会場とするのは原則困難だった。4月に市管理の自治振興センターに変わり、振興区が指定管理者を担うようになり、葬儀施設として利用可能となった。

 地域では、葬儀は助け合って各家庭で行うのが慣例だが、高齢化で難しくなってきている。冬は豪雪のため個人宅では参列も厳しく、公共の葬儀場を望む声は切実だった。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201111250147.html