違反知ってたけど…市議、知人葬儀に感謝の生花

 岡山県新見市の男性市議(58)が、15日行われた知人の葬儀に生花を贈っていたことが明らかになった。

 公職選挙法では議員(公職の候補者)の寄付行為を禁止しており、本人も違法性を認め、22日の市議会運営委員会で謝罪したが、他の市議からは責任追及のための議会全員協議会(全協)開催を求める声が上がっている。

 この市議らによると、新見市内で行われた葬儀で生花1基(1万円相当)を贈り、「新見市議会議員」の肩書と氏名も入れていた。「違法」と気づき、写真に収めた参列者もいたという。

 市議は「違反とは知っていたが、生前、世話になった人で、やむを得ず感謝の気持ちを表した」と釈明。「議会の名誉を傷つけたことを全協でおわびし、市民にも謝罪したい。今後は議員の仕事に努めたい」と話している。また、新見署に出向き、事実を話したという。同署は「事実関係も含め、話せない」としている。

 市議は、2005年初当選、2期目。

 新見市議会では9月末、市内の飲食店で別の市議同士の暴力ざたがあり、議会基本・倫理条例に抵触する「品位に欠ける行為」として全協で責任を追及。市議(59)が暴力を認め、常任委員長を辞任した。この時、今回の市議は責任を追及する側だった。

 全協開催を求める市議の1人は「6月に基本条例を制定したばかりなのに不祥事が相次ぎ、恥ずかしい。しかし、問題をうやむやにすることは市民をさらに裏切ることだ」としている。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111124-OYT1T01217.htm