遺灰を弾丸に。米国の奇抜な葬儀ビジネス

人生をパーンと華やかに締めくくってあの世へ行きたいか、それとも自分の墓を訪ねてくれる人に、テクノロジーの力で死後ももっと自分のことを知ってもらいたいか・・・米国では起業家たちがそうしたさまざまな要望に応えてくれる。

 米アラバマ(Alabama)州ストックトン(Stockton)にある狩猟区管理人2人が設立した新会社「ホーリー・スモーク(Holy Smoke)」は、ユニークなサービスを提供している。火葬した遺灰をピストルの弾丸、あるいはショットガンの弾薬に詰めるサービスだ。

 サッド・ホームズ(Thad Holmes)さん(56)とクレム・パーネル(Clem Parnell)さん(58)は、葬式について話している時に起業アイデアを思いついた。

 同社ウェブサイトでパーネルさんはこう説明している。「前から考えていたけれど、自分が死んだら火葬してほしい。そして、遺灰をターキー(七面鳥)狩猟用のショットガンのシェルに詰めて、誰かにそれでターキーをハントしてほしい。自分の遺灰でターキーを仕留めてもらうんだ」・・・「1羽のターキーが最後に見たのが、秒速900フィートでうなりながら向かっていった自分だと思えば、浮かばれるというものだ」

ホーリー・スモーク」では実際の火葬は行っていないが、顧客やその家族の遺灰を「慎重に敬意をもって」詰め直すことを約束している。詰める先は、ライフル用カートリッジ100個、またはピストル用カートリッジ250個、またはショットガン用弾丸の中から選べる。すべて「高品質、手動装填」だ。

ホーリー・スモーク」いわく「環境にやさしい」このサービスの価格は850ドル(約6万5000円)から。「このサービスによるエコロジカル・フットプリント(人間が環境に与える負荷)は、現在行われている他の埋葬方法と比べればゼロに等しい」と胸を張る。

 狩りほどワイルドなのはご免だと思うならば、ホームズさんは遺灰を詰めた弾丸は家族を守るのに最適だという。「誰かが家に押し入ってきたら、自分の遺灰で家族を守れる。死んでいるにもかかわらず」

http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2834504/7906602