名物「おばちゃん」の葬儀に常連客協力 佐野の焼き鳥店主 / 栃木

 【佐野】伊賀町で創業64年の焼き鳥店「鈴よし」を営む鈴木トミエさんが11日早朝、市内の病院で死去した。88歳。面倒見が良く「おばちゃん」の愛称で客に慕われてきた街のシンボル的な存在。店主を亡くした店には親子にも似た絆で結ばれた常連客が次々と集まり、「最後の恩返しを」と遺族と協力し葬儀の準備を進めている。

 元芸者の鈴木さんは1948年に花柳界のあった万町で店を開いた。備長炭にこだわり、夫と店を切り盛りしてきた。約25年前に夫と死別。近年は足腰が弱っていたが、ほぼ毎日店に立ち続けていた。

 先月24日に体調を崩した。入院中も客のことを常に気にかけていたといい、店を手伝っていた斎藤和子さん(68)は「まじめで仕事一筋な人だった。お客の名前と顔は絶対覚えていたし、電話があれば定休日でも店を開けていた」と振り返る。

 通夜は14日午後6時。告別式は15日午後0時30分。会場は赤坂町の「ファミリーホールたなべ」。

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