ティア、関東で葬儀会館 10年で最大20施設

 中部地域を中心に葬儀会館を展開するティアは関東に進出する方針だ。2012年9月期末までに首都圏で葬儀会館1軒を開業し、10年以内に最大20施設を目指す。高齢化の進展で葬儀件数が増える一方、参列者の減少など葬儀をめぐる状況は変化している。比較的小型タイプが多い同社施設のニーズは高いと判断した。

 現在、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県内で建設予定地の選定を進めており、年明けに着工したい考え。合わせて割安で施設を利用できる「会員」の募集も開始する。中部地域で主に展開する会館と同様、3階建ての建物内に2つのホールを設ける小型の施設を想定している。

 同社は近接する地域に複数の会館を設け、1つに利用者が重なった場合、近くの別の会館を紹介することで高い稼働率を維持している。関東でも同様の仕組みを取り入れ、“第1号”の周辺部で会館建設を進める方針。同社は10年以内にフランチャイズ店を含めた約50施設を4倍に増やす計画で、関東地方では20施設程度を予定している。

 関東でも葬儀会館での告別式が主流になっているが、同業他社との競争は激しい。同社は戸別訪問や「葬儀セミナー」などをテコにした会員獲得に強みがあり、関東でもシェア獲得が可能と判断した。

 ティアは1997年に名古屋市で設立。比較的小型の葬儀会館が特徴で、フランチャイズも展開する。06年には大阪府に進出した。

http://www.nikkei.com/news/local/article/g=96958A9C93819496E2E3E2E3998DE2E0E3E0E0E2E3E39EEBE3E2E2E2;n=9694E3E4E3E0E0E2E2EBE0E0E4E4